2023年度税理士試験結果から考える採用サイトのポイント【動画解説付き】

2023年の税理士試験の結果から、その影響や採用サイトの効果的な構築方法について、
具体的なポイントを説明します。

2023年度の税理士試験の結果

  • 受験者数: 32,893名
  • 一部科目合格者数: 7,125名
  • 合格率: 21.7%

2022年度の結果と比較して、
受験者数は約4,000人増、合格者数も1,500人増加し、合格率も2%近く上昇しています。

受験者数増加の理由

受験資格の緩和:
2022年まで減少傾向にあった受験者数が、受験資格の緩和により一気に増加しました。
これにより、税理士事務所は採用のチャンスが増えることになります。

では、採用のチャンスを生かすにはどうすればよいでしょうか?

その一つに採用サイトを上手く活用するというのがあります。

採用サイトのポイント:

  1. 職員の職歴(過去): 実際に働いている職員の経歴を示し、求職者からの共感を得る。
  2. 入所の動機(過去): なぜその事務所を選んだのか、職員のストーリーを共有する。
  3. 職員が行っている業務(現在): 実際の業務内容を具体的に紹介し、仕事の現実を伝える。
  4. 業務の喜びと得られるスキル(現在): 職場での成長や喜びを明確にすることで、職場の魅力をアピール。
  5. 将来の職員の目標(未来): 職員がどのように成長したいかのビジョンを示す。


これらのポイントを採用サイトに落とし込むことで、
求職者にとって魅力的な職場としてのイメージが形成され、ミスマッチの少ない採用が期待できます。

税理士業界の将来展望

  • AI技術の進化:
    2023年はAIサービスの進化が顕著で、会計業務のAI代替が進む中、税理士は会計業務以外のスキルを強化する必要があります。
  • 採用への影響:
    AIの普及により、新たなスキルが求められる現代において、採用サイトでその変化を反映させることが重要です。

税理士試験の結果の増加が示す業界の変動と、それに伴う採用戦略の重要性が明らかになりました。
採用サイトを充実させることで、より多くの有能な人材を引き寄せ、
事務所の成長と発展を促進することが可能です。
今回ご紹介した五つのポイントを採用サイトに組み込むことで、
見込み職員に対して事務所の魅力を具体的かつ正確に伝えることができるでしょう。

また、AI技術の進展に伴う業務の変化に対応するためには、
従来の会計業務だけでなく、クライアントに付加価値を提供できる新しいスキルを身につけることが重要です。
これは、採用面でも強調すべき点であり、求職者が自らを成長させる機会として事務所を選ぶ一因となるはずです。

このような時代の変化を踏まえ、税理士事務所は単に受動的に人材を待つのではなく、
積極的に事務所のビジョンを共有し、どのような成長を支援できるのかを明確に打ち出すことが求められます。
求職者が自分の未来を描く手助けとなるような情報提供は、優れた才能を惹きつけるために不可欠です。

終わりに、2023年度の税理士試験の結果がもたらす新しい動向を受け入れ、それを機に採用サイトの改善に取り組むことで、税理士事務所はさらなる成功を収めることができるでしょう。
今回のコラムの内容を実践し、採用活動を通じて質の高い人材を確保してください。

コラムの内容を、動画でも解説しています。

執筆者紹介

福田英明
福田英明
株式会社FIS DESIGNS  代表取締役

独立前は、「楽天ビジネス」にて税理士事務所を
中心に士業事務所を担当。
2013年に税理士特化型WEB制作会社FIS DESIGNS
の代表取締役に就任。
300事務所以上の税理士事務所のホームページ制作や、
WEBコンサルティングに従事。
2019年に、税理士向けセミナーポータルサイトの
「セミナーBOOK」の創立に参画。
税理士向けセミナー講演も多数行い、税理士事務所のWEB戦略推進に
日々邁進している。